政府のマイナンバー情報総点検本部は、11月末までに個別データの点検を行い、紐づけ誤りが判明した場合は修正するといった対策を実施し、紐付け誤りを可能な限り解消してきたとしています。
愛媛県保険医協会が昨年10月から1月までに実施したマイナ保険証トラブルアンケートに70医療機関から回答がありました。愛媛県内で誤った紐付けはありませんでした。しかし、限度額認定に誤りがあった、負担割合の齟齬、資格情報の無効がある、名前や住所で●が表記されるなどのトラブルを41.4%の医療機関が経験しています。このようなトラブル対応に現行の保険証で対応した医療機関は、75.9%にも及びます。
現行の健康保険証の廃止について、賛成5.7%、延期すべき18.6%、保険証は残すべき72.9%と9割以上の医療機関が延期と存続を求めています。
国民の声、医療現場の声を聴くことなく、療養担当規則を改定し、オンライン資格システム導入などマイナ保険証ありきの政策を進めてきたことが大きな要因です。
政府のマイナンバー情報総点検本部で河野デジタル大臣は「不安払拭の措置を取ったので健康保険証を廃止する」と述べましたが、医療現場では様々なトラブルが続いています。
マイナ保険証トラブルに関連するシステム改修や人為的ミスを起こさない解決が図られるまでは、現行の健康保険証を存続させ、安心・安全の医療体制を継続させることが国の責務です。